トイレットペーパーとティッシュペーパー
よくトイレに、「トイレットペーパー以外は流さないでください」と書いているのを見ます。
なぜトイレットペーパーは大丈夫で、例えばティッシュペーパーのような別の紙はダメなのでしょうか。
その理由は、「トイレの配管が詰まってしまうから」です。
それでは、なぜトイレットペーパーは詰まらなくて、同じようなティッシュペーパーは詰まるのでしょうか?
トイレットペーパーは、繊維同士があまり絡み付かないような材料を使って作られた(抄かれた)紙です。
トイレで流しても、水に溶けているのではなく、繊維がバラバラになることで、配管のつまりを防いでるわけです。
逆にトイレットペーパーは、鼻をかんだり、こぼれた水などを拭き取ったりする際に、簡単に破れてしまうので、
その役目を果たすことが出来ません。
基本的な材料、作り方(抄き方)自体は、トイレットペーパーとテイッシュペーパーは大きく変わりませんが、
ティッシュペーパーには、その用途に合わせて、濡れても繊維同士がほぐれないように薬品を加えています。
そのため、トイレに流すと簡単に繊維がバラバラにならず、詰まってしまうというわけです。
パッケージで使われる紙でいうと、結露などの水分によって、紙が破れたり、箱がつぶれたりすることを抑える紙、
その名も「耐水紙」という紙があります。
こちらも基本的な作り方はティッシュペーパーと同じですが、繊維同士の絡みつきを強くすることはもちろん、
さらに水分がしみこみにくい薬品を添加することで、表面だけでなく、断裁面からも水分の浸透を抑え、
より強固な耐水性を持たせているわけです。
クリーニング店にワイシャツなどを洗濯をお願いすると、番号の付いたタグが付いて返却されます。
そのタグに使われる紙は、「耐洗紙」といって、洗濯しても破れないような特徴を持った紙です。
耐水紙のさらに上をいく耐水性を持った紙で、その紙を使ったメモ帳なども作られており、
比較的濡れることの多い、登山などのアウトドアやキッチンなどの水回りでメモをする際、役に立つそうです。
トイレットぺーパーの話から少しずれてしまいましたが、世の中にはその用途に合わせて、
いろいろな特徴を持った紙があります。
そういった様々な用紙も、また別の機会に紹介させていただきます。